【今週の中学部】「学ぶ」ことを意識し続けてください。(2024年度1学期終業式・中学部長 宮川裕隆)
始業式で私は皆さんに三つのことをお願いしました。
まずは挨拶。挨拶は自分から心を開いて相手に近づく行為と言いました。始業式の日、新しいクラス、仲間、緊張していた自分を思い出してみてください。今とは違う自分がいたはずです。あなたは自分から心を開いて相手に話しかけることができたでしょうか。
次はありがとうとごめんなさいが言える人になろうということ。誰かに感謝することができる、自分が迷惑やよくないことをしたら、素直に謝ることができる。大人でもなかなかできることではありませんが、あなたはどうでしたか。少しでもそれができるように互いに意識をしたいものです。
最後に関学には「Mastery for Service」というスクールモットー、また中高には「感謝・祈り・練達」というモットーがあります。将来、社会に出て、社会や世界の人のために自分の力を尽くせるような人になってほしい。自分のためだけでなく、他者と共に生きるということを実行できる力を養ってほしいと話しました。わたし達の生涯にわたる課題だと思います。これからもみんなでこのことに取り組みながら、共に成長したいものだと思っています。
さて、今日で一学期が終わり、明日から夏休みです。様々なことがあるかと思いますが、「学ぶ」ことを意識し続けてください。夏休みは普段の学校生活を離れ、少し時間ができやすい環境です。その中で、外に出ても、家にいても、あなたが意識していればこの「学び」は毎日あるはずです。学校の勉強だけではない、様々な「学び」の中で、あなたの心や知識は大きく伸びるはずです。
私は思うのです。「無知」は差別や偏見を生むと。また「無知」は心の豊かさにつながらないと。知らないことがあってもいいのです。でも、そこから知ろうとすること、見ようとすることが大切です。そして、その意欲のもとになるのはあなたの心です。自分の世界、自分の価値観だけで生きてはいけません。あなたと同じように、一人の人間としての誰かがいる。そういったことがあなたにとって当たり前になるように、この夏休みも「学ぶ」ことを意識し続けてもらえたら、と思います。
二学期の始業式、あなたと会えることを楽しみにしています。
よい夏休みとなりますように。
2024.7.19 関西学院中学部長 宮川裕隆
(2024年度1学期終業式)